正しい方向に間違える

簡単なテストをしてみましょう。

目の前の、部屋の景色を5秒間ながめてください。

(先を読まないでください)





眺めましたね。

それでは、そのあと、目をつぶって、今見た景色のなかに、いくつ赤いものがあるのか、数えてみてください。





それでは、

もう一度、目をあけて数えてみましょう。

いくつありましたか?

実は、こんな簡単なテストですら、人は間違えます。

人の認知力の一例です。

では、今度は、先に「部屋に、赤いものがいつくあるのか、数えてみてください」

という質問を出してから、5秒間、景色をながめてください。

たいていは、数えられますね。

では、こんどは、これを、数人でやってみましょう。

人によっては、5つ、
人によっては10
人によっては3

かもしれません。
答え合わせをしてみたら、異なるものがごろごろでてくるかもしれません。

それは、

見る角度によってことなっているのかもしれません。
赤、の定義が狭かったり、広かったりするのかもしれません。

いずれにせよ、人は、多くのものを、毎日見落としているのです。

そして、それをもとに、行動しているのです。

よって、多くの失敗をします。

つまり、人の認知は、行動は、間違えだらけ、なのです。

これによって、わかることは、「失敗しないこと」が重要なのではない、ということです。

失敗しない人は「何もしない」人です。

あるいは、すでにある答えをただ答えるだけの人です。

大切なことは、「正しい失敗をする」ことです。

この場合の正しさとは、

まず、

赤を探す、というときに、様々な方法、トライ・アンド・エラーで、赤を探す、ということです。

赤をさがす、というときに、青を探したのでは、その失敗はなんの役にもたたないですね。

視点を変えたり、複数人で探した場合、より正しい数を探すことにつながります。

そして、さらに重要なのは

「赤を探す」ということが、はたして正しいことなのか、重要なことなのか、あなたにとって、みなにとって、探すに値することなのか、ということです。

それは、「失敗を繰り返して追求するに値することなのか」ということにつながります。

あなたが求めている「赤」は、手に入れる価値が本当にあるものなのか。

あなたが求めている「赤」は、失敗に失敗をくり重ね、トライ・アンド・エラーを繰り返してでも求める価値のあるものなのか。

ですから、「赤」そのものが、トライ・アンド・エラーで変わっていくことが重要です。

そう考えていくと、正しい「方向」に間違えることが、とても重要なことに気づきます。

「正しい」方向に間違えることで、トライ・アンド・エラーという感覚ではなく、ゲット・アンド・ゲットという感覚になっていきます。

間違えがみつかるほど、どんどんより正しい方向に進んでいく、「  」が手に入るようになっていく、という感覚です。

そんな方法がコーチングには、埋め込まれています。

コーチング説明会では、その秘密の一端をお話していきます。