週刊コーチングとは<15>悩みは時間の無駄

こんにちは!コーチ敬人です。

先週末は、次世代教育プログラムPX2のため、九州の高校に行ってきました。

土日開催の当日、飛行機出発便は早朝6時20分。そんな早い便に乗ったことのない私は過去、飛行機遅刻経験者。しかも東京は雪の予報もあったため、4時起きで空港まで車を走らせました。

がらがらの高速道路を走り、5時もだいぶ前には羽田空港に到着、あとは搭乗チェックインするだけ。
「万全だぜ!ゆったりとコーヒーで軽い朝食でもとろうか」
とおもったものの、着いた空港はシーンとしていてどの店も当然クローズド。昼間の空港を予想していた自分がまちがっていた!のですが、なぜか24時間やっているはずのコンビニもドアが締まり、店前には数人まちぼうけ。想定外とはいえ、私も「4年ぶりの空港なのでしかたなし」とあきらめ、ロビーで本をよみながら待って・・・

そうしていよいよチェックインと思いきや、なんと行き先の空港が雪のため欠航!

東京が雪で・・・は想定していたのですが、まさか九州の空港が雪で飛べなくなるとは完全に想定外でした。しかし、そこはPX2プログラムのファシリテーターとして行く身です。しかも、私一人ではなく、同伴者もコーチ。すぐさま頭を切り替えて、別空港のからのアクセスをしらべ、別便切り替え手続きをし、1時間後の便で離陸。空港到着10分後の高速バスに乗り継ぎ、無事3分遅れで到着することができました。

20年前だったらこんな神業は多分無理。スマホのありがたさを実感しました。

ただ、そんな文明の利器を利用できたのも、マインドのおかげ。起きてしまったことをとやかくいうのではなく、さっさと「これからどうするか」に頭を切り替える未来思考即決マインドが大切です(実際切り替えた便に乗ってみると満席。即決しなければ取りそびれたでしょう・・・)。

そして、もう一つ重要なのが、リッチマインドであること。ソラシドエアーという会社の割安切符をとってしまい、その会社が別空港便を持っていなかったため、便替えができず、あらたにANAで正規料金を支払い取り直すことになり、結果、予定していた割安料金の倍の金額を支払うことになったわけなのですが、これも即決。感情的には一瞬「損した」感がよぎりましたが、「ちょっとまて」。論理的に考えれば正規料金が正規料金なのですから、損はしていないわけです。おかげさまで、気持ちよくフライトでき、その後の判断に支障をきたさずすみました。

想定外のアクシデントがおきたときに、一番大切なのは、ゴールを見失わないこと。そして、感情の負の連鎖を引き起こさず、論理的な思考をすることです。

結果、2日間の高校生向けPX2は、充実したプログラムとなりました。

ところで、想定外なときにゴールを見失わずにいるために大切なこと。
それは、常にwant toでありつづけることです。
そして、want toの焦点の当て方です。

スケジュールどおりに行動したい、お金は一円でも倹約したい、そうしたとっさに生まれるwant toは「損したくない、余計なエネルギーは使いたくない」という情動が発動しやすい。しかし、より望ましい結果を手にしたければ、そうした情動本能にたいしてwant toをはたらかせるのではなく、「ゴール」にたいして働かせる必要があります。

言い方をかえれば、ゴールに対して常に、(常にです)、論理的思考力、前頭前野の機能をフル活用することです。
情動的に、イレギュラーなことに対して文句をつけたり「ああすればよかった」と過去を悔やんでも仕方ありません。
情動優位にしてはならないのです。

そんなときに発動させる意識は、セルフイメージとセルフトークです。
つまり、「自分らしいふるまいとは何か」「これからどうするか」です。
この2つの魔法の言葉が、前頭前野をフル活用させます。

さらに・・・前頭前夜をフル活用させるときに大事なこと。

それは・・・「私」はその思考に入れないことです。
もう少し詳しくいえば、「私の利益は考えない」のです。

そうなのです、私を入れた瞬間、合理的思考はストップします。

「最短最速でゴールに着くにはどうすればいいか」思考する際、自分を意識すると作業が遅くなります。
損したくない自分、やりたくない自分が出現し、前向きな新しい方法を編み出す考えとの間に綱引きをはじめるのです。

これは、あらゆるビジネス、仕事の場面でいえることです。

そして、よりベストなプランが並んだ時、その思考を実際に実行するか否かを選択するとき、はじめて「その決定は自分らしいか」で判断するのです。
あとは、実行あるのみです。

東京上野の国立西洋美術館のエントランスには、有名な彫刻家ロダンの作品「考える人」がいます(というか、あります)。
だれでも、一度はどこかでみたことがあるでしょう、あの、膝に頬肘をついて座る像です。
しかし、私にはあのポーズは考える人でなく「悩む人」にしかみえないのです。「自分のことで思い悩む思考停止のポーズ」にみえます。

一方、考える、つまり思考、とは、とてもアクティブなイキイキとした活動です。
その鍵は、「自分の頭を起点に、(自分の利益は除外して)ありとあらゆる手段をつかって、ゴールに向かう」ことなのです。

実際、私たちは欠航がわかってから搭乗するまで、一度として私はロダンの「悩む人」のポーズはとっていません。まるで、映画「ミッションインポッシブル」の主人公のようでした。

そして、PX2を受講した高校生もそうでした。
とてもイキイキと、頭・手・体をつかった活動的な姿で2日間をすごしていました。

参加した生徒の感想「最初はつまらいと思ったのですが、どんんどんおもしろくなっていきました。授業が全部こんなだったらいいのに。」

悩みは(ほぼ)時間のむだです。
悩みは(ほぼ)簡単にやめられるのです。思考へと切り替えられます。

それは、マインドをどう使うか。
マインドの使い方を身につけるコーチングは、どんなときでも、すべての人に必要なのです。

パーソナルコーチングへの問い合わせは、
hayashi.kjin@gmail.com
にどうぞ。